伊坂幸太郎 777(トリプルセブン) 読了

どうもタジモブログです。
最近、少し時間があって、伊坂幸太郎さんの777(トリプルセブン)を読みました。昔は、発売される度に、ハードカバーの本を買って、読むくらい伊坂さんの作品が好きでした。最近は、本を読むことが少なくなってしまいましたが、自分の勉強のためにも読もうと思います。そのくらい本から遠ざかっていたし、久々に本を読んで面白い本だったかなと思っています。
1. 777(トリプルセブン)のストーリ
伊坂幸太郎の『777(トリプルセブン)』は、伊坂さんの持ち味である軽快な語り口と巧妙なストーリーテリングを駆使した作品です。「グラスホッパー」や「マリアビートル」、「AXアックス」と並んで、殺し屋シリーズと呼ばれます。ホテル内で殺し屋達が暴れ回り、さすがに殺し過ぎじゃね?と思えるほど、人がバタバタとお亡くなりになります(笑)天道虫という、不運に見舞われてしまう殺し屋を中心に語られる物語が秀逸で、その伏線の張り巡らせ方、回収が多くの読者にとって魅力的でしょう。
2. トリプルセブンの残念なところ
しかし、本作を考察すると、いくつかの点が気になります。例えば、キャラクター同士の会話のテンポの良さは秀逸ですが、時に会話が過剰に技巧的であるため、登場人物のリアリティが薄れてしまいます。また、ストーリー展開の巧みさが逆に予測可能な構造になってしまい、伊坂さんの作品に慣れた読者ほど驚きが少なく感じるかもしれません。
それでもなお、物語のテーマの深みや、伊坂ならではの人生観がにじみ出る場面は魅力的です。読者に問いを投げかけるような構成は健在であり、伊坂さんの作品が持つ哲学的な魅力を十分に味わうことができるでしょう。
3. さいごに
このように、『777(トリプルセブン)』は伊坂幸太郎の世界観を存分に楽しめる一方で、作風に慣れた読者からはやや定型的との評価も受ける可能性があります。それでも、伊坂さんの独自性を楽しむには十分な一冊であり、ファンにとっては期待を裏切らない作品だと言えます。
今後も、読んだ作品を中心にレビュー記事を書けたらいいかと思います。